沖縄の民謡で一番有名な「安里屋ユンタ」
サー君は野中のイバラの花かー サーユイユイ
暮れて帰れば ヤレホニ 引き止める
マタ ハーリヌ ツンダラ カヌシャマヨー
この歌詞を改めて解説しますと、、
あなたは野原のイバラの花でしょうか?
日が暮れて帰ろうとすればヤレホニ引き止める
男性が女性に会いに行って日が暮れたので帰ろうとすれば女性が引き止めるという情景ですね。
「ヤレホニ」っていう標準語ですが古い言葉でよくわからないですけど
やれやれ 本当に という感じでしょうか。
マタ ハーリヌ ツンダラ カヌシャマヨ
このマタは繰り返しのマタです。
「ハーリヌ」 は 「ハーリ(お囃し言葉)の」
「ツンダラ」 は「可哀想」という意味ですが「可哀想」と「可愛い」はもともと同じみたいです。ここでは「可愛い」ですね。
「カヌシャマヨ」 は「愛(かな)しゃ」よ で「愛しい人よ」
「マタハリ」なのでインドネシア語からきている。なんていう珍説があるけど、戦中に「マタハリが死んだら神様よ」という替え歌があったのでそれと混同していると思われますね。
嬉し恥かし浮名をたてて 主は 白百合 やれほに ままならぬ
ここも男性(主)は白百合のようで思い通りになりませぬと謳われています。
積極的な女性に大して男性が恥ずかしがっているのでしょうか?
田草取るなら十六夜月夜 二人で気がねも やれほに水いらず
染めてあげましょ 紺地の小袖かけておくれよ 情のたすき
沖縄よいとこ 一度はメンソーレ 春夏秋冬 緑の島よ
最後の歌詞は誰かが付け足したのでしょうか。よくわかりませんが必ず最後はこれです。
安里屋ユンタの歌詞は標準語で作られています。これは1934年にコロンビアレコードで録音されたもので作詞は星克(ほしかつ)さんという石垣島の方です。
こちらで少し聞くことができます。
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驚いたことにピアノとヴァイオリンの演奏です。三線入ってません。
沖縄の民謡を録音するにあたって洋楽風で標準語のアレンジも入れてみようとなったのかもしれないないですね。全国的に知られているので初めてヒットしたオキナワソングではないかと思います。
あとちなみにSP盤っていうのは蓄音機のことですね。
工工四はこの録音に近い感じで作っています
カバー曲もたくさんありますね。
坂本龍一、細野晴臣、おおたか静流、
なんとイギリスのブロンディのカバーまであります。坂本龍一経由でこの曲を知ったんじゃないかな
この「安里屋ユンタ」の元歌は八重山民謡の「安里屋ユンタ」です。タイトルが同じなので紛らわしい。標準語バージョンは「新・安里屋ユンタ」にすべきでしたね。