マッシー紹介工工四
豊岡マッシー(TOYO)1968年宮古生まれ首里育ち。東京在住の三線ミュージシャン。
マッシーのライブ演奏、映像作品、講演など(YOUTUBE)
沖縄民謡、沖縄POPS、外国曲、オリジナル、幻想的な二胡、カチャーシー、ファンタジックな絵画や映像アート、デザインなどなどマルチアーティスト。沖縄料理屋ライブ、沖縄講演、平和学習、修学旅行、youtubeライブ配信、指笛講師、島太鼓、三線教室、結婚式、葬儀場での献奏。などなど 豊岡マッシーお問合せ
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「予言の日」マッシー作ショートショート(恋愛コメディ)

予言の日
豊岡マッシー作
明日は予言の日だ
何か大災害が起こると言う。くだらない。もちろん自分はそんなこと全く信じない。うちの父もノストラダムスの予言を信じてシェルターを作ってしまった。結局何も起きなくて家族から猛批判されたのだった。だから予言も嫌いだし、それで右往左往するのも嫌い。でもどうしても気になる。なぜかと言うと、、、、明日は俺の誕生日だからだ。
ほんとは誕生日を普通に祝ってほしい。おめでとうメッセージをもらいたい。でも必ず「予言の日だね、、」って言われるに決まっている。いやだなあ、、どうせ予言なんて当たるわけないんだから。明日になる前にその「当たるわけがない」って言う投稿をしなくては。
ネットで調べると、あるユーチューバーの投稿が元になっているようだ。切り抜き動画を片っ端から見まくる。もう多すぎてなにがなんだか。尾ひれがついて全然違う話になっていたり。ビジネスに誘導されたり。そしてようやく元の投稿に辿り着いた。
コヤニスカッティというYOUTUBERだった。スピ系、都市伝説系なのかな?顔は出していないが女性だ。でもこの喋り方、、、聞き覚えがある。すごーく聞き覚えがある。そして運命の日は俺の誕生日。間違いない。
ヤスコだ。ニカイ ヤスコ。前に付き合っていた彼女だ。いつのまにyoutuberに。そしてなんで大災害が俺の誕生日なんだ。
いろいろ文章をまとめているうちに時計は24時を回ってしまった。もう予言の日だ。そして俺は投稿できずにいつの間にか寝てしまった。
夢の中で懐かしい喫茶店でヤスコと座っていた。
「タカ。誕生日おめでとう。このシャツ。プレゼントよ」
「ヤスコありがとう。でも俺に白いシャツ似合うかな」
「いつも黒ばっかりじゃ運氣が向かないよ」
「そうかい?でもあんまりそう言うの信じないんだよね。ほらノストラダムスってあったじゃない。うちの親もあれでシェルター作っちゃったんだよ。家族からは非難轟々でさ。数百万もかかっちゃったんだから」
「えーそうなんだ、、、」
ヤスコはなんとなく寂しそうだった。
俺はバカなことを言ったものだ。
素直にプレゼントを喜べばいいのに。ノストラダムスだなんて。彼女の趣味指向を否定したかったんだな。
バカな俺。
ゴゴゴゴゴゴ!!!
目が覚めた。本当の地震だ。予言が当たったのか?。時計を見ると朝の9時だ。テレビをつける。地震速報。震度4強。津波の心配なし。幸い大きな被害はなかったようだ。しかし通勤中の人たちはびっくりしただろうな。
積み上げていた中古レコードやdvdが崩れていた。部屋を片付けながらなんとなくあの白いシャツを出してみた。意外に似合うかも。初めて着てみる。なんだか新鮮な気持ちだ。白もいいもんだね。今日はバイトは休みだし。嫌な上司の顔も見ずに済む。街の様子を見に外に出た。まあ特に普段と変わりはない。自然と足があの懐かしい喫茶店にむかった。
海辺にあるツタで覆われた古い喫茶店。お気に入りのカップを選べるこだわりのお店だった。突然後ろから声をかけられた
「タカ。久しぶりね。元気だった。」
びっくりした。ええ、、、ヤスコ!?。え、、なんでここに?
「あ、そのシャツ」
「そう。着てみたよ」
「嬉しいー。でもなんか想像と違うわ」
「そうかい、、少し太ったかな。痩せなきゃ、、、」
ヤスコは昔と変わっていない。いや昔よりもキレイになったかも。
いろんな思い出が鮮やかに蘇ってきた。
「あの予言はヤスコなんだろ」
「そうなの。バレちゃった?お店で話すわ」
狭い階段を登って僕らは喫茶店の二階に上がった。
懐かしいマスターがいた。ここは古いから揺れたらしい。割れたカップを片付けていた。
「あれ、君たち昔よくきてたよね。地震でね、、カップが割れちゃったよ」
「あ、、俺が気に入っていたターコイズブルーのやつが、、なんかすみません」
「なんで君があやまるの?いいよすぐ片付くから。そこの席座って。いつもの珈琲だね」
お気に入りの窓辺に座る
「ヤスコ。もう何年ぐらいになるかな?5年ぐらい」
「そう、4年と半年よ」
「ヤスコがあの予言のyoutuberだったとはね」
「フフフ、、よくわかったわね」
「だって俺の誕生日だし。コヤニスカッティはいっしょに映画見に行ったよね。なんとなくコヤニスカッティがニカイヤスコみたいだねって話したし」
「途中で寝ちゃったけど。なんとなくタイトルは気に入っていたのよ。ホピ族の言葉だし。」
「本当に地震がくるなんてね」
「私もびっくりだわ」
「でもどうして俺の誕生日にしたの」
「タカと別れた後、別な人と付き合ってね。スピリチュアルなアーティストよ。でもすぐに別れたわ」
「そうなの?ヤスコそういうの好きだったんじゃないの」
「あるパワースポットでイベントやったのね。でも地元の人に出てけって言われたの。相当怒らせちゃって。それでなんか醒めたって言うか」
「そうなのか、、ヤスコの家の近くに霊場があったよね」
「そう、、そう言うの見て育ったからかしらね。地元の人を怒らせるなんてスピリチュアルじゃないわ。それが許せなかったのよ。別れた後あの投稿をしたのよ」
「そうなのか。でもなんで俺の誕生日?」
「さあ、、なんとなく、、ふと思いついたって言うか、、今にして思えば無意識にタカに助けを求めてたのかな」
意味はよくわからなかったけど俺は嬉しかった。
俺に助けて欲しかったのか。
二人は店を出て海辺をしばらく歩いた。真上に登った太陽がギラギラと眩しかった。海で泳ぐ子供達。BBQの準備をする人。ヨガをやっている人。今日も平和だった。ヤスコの白い服が海風になびく。胸元のネックレスがキラキラ光った
「そういえばヤスコは地震は大丈夫だった?」
「うん大丈夫よ」
「ますます人気のYOUTUBERだね」
「もういいわ。最近はだいぶやってないし。それに目的は達成したから」
「目的?どういうこと」
「あ、タカ、今日誕生日だよね。これ。トルコ石のブレスレット」
「え、、ありがとうヤスコ。びっくり。用意しててくれたんだ」
「タカの好きだった割れちゃったカップのかわりよ」
「すごいね。あのカップが割れること知ってたみたいだ。俺が今日来ることだって、、知ってた?」
「フフッフ、勘がいいのよ。だって預言者だもん」
さっそくブレスレットをつける。まあパワーストーンぐらいならいいか。
白いシャツにもよく似合うし。
「タカ。また会いたいわ。アカウント教えてくれる?」
「もちろん。きみのはコヤニスカッティのSNSだね」
「そう。送って。返事するから」
「帰りながらすぐメッセージするよ」
「うれしい。あ、、こんどタカの家のシェルター見たいな」
「え?シェルター、、あれ?ずっと閉まったままだけど」
「大丈夫。私の仲間と掃除するから」
「ヤスコの仲間?」
「ううん、、ただの友達よ。それにみんなとってもいい人ばかりよ」
「みんなで掃除? いいよ、、そんなにしてもらっちゃ」
「いいのよタカ。遠慮しないで、、私たちもいつか使うかもしれないし」
「え、、誰が使うの?あのシェルターを?」
「うん、、実はね、、タカ、よく聞いて。まだ秘密なんだけど、、来年の今日の日ね、、、本当のね、、大災害が来るのよ」
「大災害??」
「そう今度は日本が滅亡しちゃうレベルよ」
「滅亡!?」
「富士山がてっぺんから噴火するのよ」
「てっぺんから、、」
向こうから女性が3人こちらに向かってくる。さっきヨガをやっていた人たちだ。みんな同じような白い服だ。
「タカ。みんなを紹介するわ」
「タカさんこんにちわ」
「タカさん。かっこいいですね。さすが救世主」
「タカさん。白い服すてき。」
どういうことだ、、救世主って、、俺に会いたかったからではなくて、うちのシェルターが目的?予言の日を誕生日にしたのは?俺を誘い出すため?でも本当に地震がきたし、、ターコイズのカップも割れたし、、わからない、、
「タカ。コヤニスカッティの意味覚えてる?バランスの壊れた世界。ホピ族の言葉よ。バランスを戻すにはいったんリセットする必要があるの。生き残った人々が新しい世界を作るのよ」
女性たちはみんなヤスコと同じ金のネックレスをしている。なにか英語が書いてある。おそらくコヤニスカッティと書いてあるのだろう。
タカは空を仰いだ。太陽は真上にあってこの白昼夢が永遠に続くように感じた。救世主か。来年の誕生日までだし。まあ、、悪くないかも。
終わり
いかかがでしたか?
今回の7月5日のたつき諒の予言騒動や沖縄平和祈念公園の祈りの場で無理やりイベントを強行した白い服の団体。そういう事件がこの物語に込められていますね。予言など絶対に当たらないし波動で健康になったりもしません。生活に不満や不安のある人の心に忍び寄る陰謀論。似非科学。裏でどのくらいお金が動いているのか。そこをしっかり認識しましょうね。




















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