三線教室 ONLINE 東京 by 豊岡マッシー

宮古生。首里育。東京在住。イチャリバーズ 三線 二胡 歌 絵画アーティスト 三線とオンライン教室のブログ YOUTUBE配信毎日やってます

沖縄民謡の歌い方

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民謡の歌い方です

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お経の様に歌う。これが一番分かりやすいと思います。
民謡は歌を「飲み込む」様に歌います
「呑吟」(ヌミジン)と言います
「サ」と行った後に「サ」を一回飲み込んでまだ出す感じです
試しにメロディーをつけずに本当にお経の様に歌詞を歌ってみてください。
民謡の感じがつかめると思いますよ

そして「丁寧に歌う」

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あたりまえのようですがこれが難しいんです。
歌の一字一句全ての言葉に意識を持って行ってきちんと丁寧に歌う
そして三線が早いテンポでも歌はゆっくり丁寧に歌う。
難しいです。
気がつくと適当に歌っちゃってるんですよね
まるで三線に歌でブレーキをかけるような感じもありますね

「鼻腔を響かせる」

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これは民謡だけじゃなくて全ての歌に言えるのですが
鼻の奥にある空間。「鼻腔」
ここの響きがその人の歌声に大きな影響を与えるんですね。
それぞれ鼻腔の形が違うせいかなと思うんですが。
ここがちゃんと響くと
息も長ーくなります。
声もしっかり個性が出ます。
この感覚を掴むためにいい練習が
「ハミング」です
口を閉じてなるべく大きな声を出します。
「んーーー」っていう大きな声を出す感じ
さいしょは小さな音しか出ないと思いますが
練習してコツがわかると2、3倍ぐらいの音量になります
これで鼻腔が響いているっていう感覚をつかんでください
よくワリバシをくわえて歌う練習がありますが
あれも鼻腔を響かせるための訓練ですね


かりゆしぬ夜 工工四

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かりゆしぬ夜

かりゆし(めでたい 縁起のよい)
嘉例吉の字を当てます。「カリーを付ける」とか乾杯では「カリー」っていうし、馴染みのある言葉ですね。もともと航海安全を願う言葉だそうです。
水に沈まない「軽石」なんて説があるけど、流石に違うだろうと思って調べたら出てきた。普通に日本語だった。古語だろうか。

コトバンク 嘉例・佳例(読み)かれい〘名〙 めでたい先例。よい定め。

「かれい」の沖縄読みが「かりー」ですね。
「かりゆし」は「嘉例寄せ」なのかもね。

風は西南 潮は黒潮
かりゆしぬ夜 平和を運ぶよ

というところ。ビギン号が沖縄から大和に平和の歌を届けるんだっていう気概をかんじますね。


おめでとうから ありがとうまで 祝え今夜は
かりゆしぬ夜 月の下で 
冷たい雨に泣いたあの日が 今は懐かし かりゆしぬ夜 
歌い明かそうよ
スリーヨ ハリーヨ歌おうよ 
イヤササ イヤササ ティーリ シターリ
かりゆしぬ夜よ

月の願いを 星の想いを いついつまでも
かりゆしぬ夜 忘れぬよう 歌え踊れよ 手と手を交わし
老いも若きも かりゆしぬ夜 踊り明かそうよ 
スリーヨ ハリーヨ 踊ろうよ

時代は川よ 歴史は海よ 人は小舟に かりゆしぬ夜
何を載せた 船に帆を晴れ 風は西南 潮は黒潮
かりゆしぬ夜 平和を運ぶよ
スリーヨ ハリーヨ 運ぼうよ

 

カイサレー 工工四

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静かな歌を歌った後に続けて
軽快な歌をやることがあるんだねえ。
チラシというんだねえ。
ナークニーのチラシはカイサレーさあ。
両方ともいろんな思いをのせて歌う歌さあ。
歌詞がたくさんあってコレっていうのが
よくわからないんだねえ。

ナークニーは宮古(ナーク)っていう言葉と関係あるみたいさあ。
カイサレーは八重山の清(かい)しゃみたいさあ。
沖縄民謡を代表する歌だけどねえ。
なんで先島かねえ、、


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風や北吹(にしぶ)ちゃ小    
歌小流
(なが)ちゃしが
風ぬ持ち流し  無蔵が聴ちゅみ

歌声聞ち分ち  出ぢてぃ来(チュ)らやしが
(ナマ)でぃ来(ク)ん むぬや   
ちゃーさがやー
(ク)んどあがや

風は北風
それにのせて歌を流したが
風が持って流し  彼女は聴くまい

歌声を聞き分け 
彼女は出てくるだろうけれど
今まで来ないってことは 
どうしよう
来ないってあるかね


歌っているのになんで出てこないの???
っていうなんだかせつないね〜〜(笑)
ちなみに沖縄の言葉で「北」は「ニシ」
「西」は「イリ」です
ややこしいね。
西原町(にしはらちょう)っていうところがあるのですが
かつて首里の上にあったので「北原(ニシハラ)」
っていう地名だったそうだけど
いまはいろいろ合併して
結果、首里の東側になってます
そしてニシっていう言葉が「西」になっちゃって
現在は首里の東にあるのに「西原(にしはら)」っていう
よくわからない感じになってます〜

5分講座シリーズ

5分ぐらいの解説シリーズをはじめました。
youtubeのカテゴリーにもまとめてあります。
徐々に増やしていきますね

5分講座 - YouTube

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三線の材料、本皮、二重張、人口、七つの型、絃、バチ、全部を高速解説!


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初心者に難しい簡単なチンダミ方法を解説。あと三下げ、二上げなど


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沖縄含めた日本の音階。呂、民謡、都節などなど解説


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三線の持ち方。左手で棹をもたないっていうことを解説です


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絃(チル)の交換の解説です。下から通して輪っかin輪っかです


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三板(サンバ)の叩き方です。


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左手の指の動きです。奏者視点です。こんな感じに見えます


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だんじゅかりゆし 工工四

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ユイレールの「おもろまち」駅で流れる発車音は
「だんじゅかりゆし」です
かりゆしは漢字で嘉例吉と書きます。
沖縄ではおめでたいことはカリーといって祝います
乾杯も「カリー」
カリーを付けるといいます
なにかカリーというおめでたいものがあって
それをあなたに付けるという考えです。
ラッキーをつけますみたいな。

航海安全の言葉なんですね。
昔は天気予報なんてないから
台風が直撃したら大変なんです
命がけですね
船で中国に行くこと「唐旅」は
あの世に行くという意味でもありました
なので無事に戻って来れるように
航海安全を願って「カリー」をつける

これ沖縄の言葉じゃなくて日本語なんです
検索すると出てきます

かれい【嘉例】めでたい先例。吉例。

「かれい」の沖縄の呼び方が「カリー」なんですね

軽石は沈まないから軽石から
カリユシがきているっていう説がありますけど
さすがに違うとおもいますね

「だんじゅ」は「いかにも」という意味です

なので「だんじゅかりゆし」は「いかにもめでたい」です

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だんじゅかりゆし


だんじゅ 嘉例吉や 選でぃ さしみせる 
はりよー ふによー ゆーはいせー 
なんちゃ ゆーはいせー ささ ゆーはいせー

船ぬ綱取りば 風や 風や まとも

嘉例吉ぬ 船に かりゆ さ小 乗して

旅ぬ 行ち戻い いとぅぬ いとぅぬ上から

思てぃ 花咲かち 共に しじ ふぃかち 

嘉例吉ぬ 船ぬ 走るが 走るが美らさ   

 

いかにも縁起の良い日を選んで行われる
走れよ船よ 速いのは 
なるほど速いのは ササ 速いのは

船の綱を取れば風は順風
めでたい船にめでたいをのせて
旅の往き帰りは絹の上のよう
思って花咲かせて 共に霊力をふかせて
めでたい船の 走ることが美しいことよ

 

さしみせる 実行なされる
走れよ 船よ よく走るのは 
(なんちゃ)なるほど 
よく走るのは ササ よく走るのは
まとうむ(真艫)舟の後ろから吹く追い風 順風
いとぅ 絹  
しじ 神の霊力  
ふぃかち 引き寄せて