三線教室 ONLINE 東京 by 豊岡マッシー

宮古生。首里育。東京在住。イチャリバーズ 三線 二胡 歌 絵画アーティスト 三線とオンライン教室のブログ YOUTUBE配信毎日やってます

ハリクヤマク 工工四

こちらは中上級者向けトレーニングです

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初級中級向け


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三線教室 ONLINE 東京 by 豊岡マッシー

カチャーシー定番曲「ハリクヤマク」
「嘉手久」や「あっちゃー小」よりはやりやすいのではないでしょうか
曲もすごくかっこいいしぜひレパートリーに

「ハリクヤマク」不思議な言葉ですね。
これ実はなんのことだかわからないのです。
「ハリクヤマクの踊りを知らないかい?私が教えよう。腰をためてユイユイ」
という歌詞です
一体どんな踊りのことなのか? 
タルー先生によるとハリはハレではないか?ということです。
ヤマクは二回繰り返す意味のない言葉。
ユンタクヒンタクみたいな。
ハレっていうのは晴れ舞台とか晴れ着とか
そういうハレ。日常ではない特別なもの。
ハレの日に踊る神聖な踊りなのか
裸踊りだったという説もあります。
楽しそうですね〜〜

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ハリクヤマク 知らんしや 知らんしや
寄てぃ来う かん来う 我ん習さ
寄て来うかん来う 我ん習さ ハリクヤマク
クーヤマクー ガマク小ヨー タミティ ユイユイ

ハリクヤクをしらないのかい?よってこい ちょっとこい
私が教えよう 腰をためて ユイユイ っとね

余所から習ゆる我ねあらん 我ねあらん 
遊びにふりてど我ね来ゃしが 踊いにふりてど
我ね来ゃしがハリクヤマク

人から習う私ではないよ 遊びに惚れてこそきたのだ
踊りに惚れてこそきたのだ

ハリクヤマクに 手入って足入って
踊ゆるアン小清らむぬや
踊ゆるアン小清らむぬや

ハリクヤマクに手を入れて足を入れて
踊る姉さんきれいだね

ハリクヤマク誰が習ちゃが 誰が習ちゃが
かなさる里前が習ちゃんて 
我んねーアヒ小が習ちゃんて ハリクヤマク

ハリクヤマク誰から習った?
愛しい彼に習ったって 私は兄さんに習ったって

 

豊岡マッシーのオリジナル曲

マッシーのオリジナル曲のPV集です。
全てマッシーの作詞作曲。
三線、唄、二個、その他演奏、録音、編集。
映像や絵、アニメーションも全て一人でやっています。

 

タカラぬシマ
沖縄復帰50年を記念して作りました。憧れの楽園として愛される島に変わった沖縄。しかし過重な米軍基地を押し付けられる現実は変わっていない。そんなモヤモヤをかかえつつ大好きな沖縄。守っていきたい。撮影場所。潟原干潟。ハンタン山のアコウ。

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ケービン汽車に乗って
戦前に走っていた小さな軽便鉄道。戦争でなくなってしまった。このアニメーションのなかでは姫百合の子たちの笑顔を乗せてニライカナイを走ります。

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必ず誰かが
人は一人では生きていけない。必ず誰かがあなたのことを見守っている。そしてあなたがこの世界の主人公。今はなき首里城の上をジュゴンに乗ったイリオモテヤマネコが飛びます。

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天国の首里城
燃えてなくなってしまった首里城の悲しみ。涙が溢れて滝となり池を作ります。そこに浮かぶ御冠船。屋根の龍達はジュゴンに迎えられます。

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ヌチグスイBOSSA
島野菜など沖縄元気の命の薬。カメーカメー(食べろ食べろ〜)

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琉球人魚
幻想的なピアノと二胡の曲。マッシーの最高傑作。

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時薬(トゥチグスイ)
時間は心も体も癒す万能薬。二胡とピアノの幻想的な曲

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コロナ世の女神 AMABIE

アマビエを女神化した作品。ピアノと二胡による幻想曲

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海ぬチンボーラー 工工四

ある程度弾ける方向けの動画(唄重視)youtu.be

 


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海ぬチンボーラー
遊郭のことを茶化した滑稽歌です。

海ぬちんぼーら小  逆なやい立てぃば
足ぬ先々危なさや  

海の巻貝のチンボーラちゃんが逆さまに立っているので、
踏んだら足の先が危ないよ〜

もともとは「前海チンボーラー」っていう伊江島ののんびりした歌だったみたい
それが遊郭で歌われるうちに変わって行った

 
海ぬさし草や  あん美らさ なびく 
我身ん里前に うちなびく

海のセンダン草は 美しくなびくよ
私も愛しいあなたにうちなびくよ

海のチンボーラー小  恋すゆる夜や 
辻の姉小達ん恋すらど

海のチンボーラーが恋をする夜は辻の遊女も恋しているってよ


そしてどんどんエッチな内容になっていきます

辻やインドー豆  中島や豆腐豆
恋し渡地いふく豆

辻町はエンドウ豆ちゃん 中島は大豆ちゃん 恋しい渡地は いふく豆ちゃん

女性をマメに例えています。そして。

辻ぬインドー豆  食でぃんちゃんな二才達
食でぃや んちゃしが  味や覚らん

辻町のエンドウ豆ちゃんを食べたかいお兄さんたち。
食べては見たけど味は覚えていないよ

だそうです。女性をマメに例えてお兄さんは食べたかい?って聞いてます
このように海のチンボーラはけっこうエッチな俗歌っていう感じですが、、

民謡のスタンダードになっています。

モノレールの発車音にもなってますよ

旭橋駅です。ここは昔は遊郭の仲島だったようです


そしてバレエのような創作舞踊もあります。とってもキュートな踊りですね
手で蛇口をひねるような動き。あれはなんだろう??


創作舞踊 「海のちんぼーらー」  真境名由苗作

ついに、子供たちも元気に踊りますよ。続けて歌われる赤山も「赤山芋のツルのように私もあなたとちょっと絡みたい」っていう歌なんです(笑)

まあ、民謡ですから、
民謡の歌詞なんてあまり気にしてないんです。


なんとなく歌詞の内容はスルーされてますね。

 

さてお囃子の部分ですが

支度ぬ悪っさや  側なりなり 
さー浮世ぬ真ん中  ジサジサ 実際 
島ぬヘイヘイヘイヘイ

これはかなり意味がわからないです

支度ぬ悪っさや  側なりなり 

身支度(格好?)の悪いものは 側にどけどけ でしょうか。
遊郭に向かう男性が準備が遅くてどけどけなのか?
迎える遊女が美人でない場合にどけどけなのか?
また「たるー」さんによると「側」は「妾」という意味もあるそうです

さー浮世ぬ真ん中  ジサジサ 実際 
浮世の真ん中 これもよくわからない。
そもそも浮世とは?
「変わりやすい世の中」
浮世離れ とか 浮世絵 とか 
浮かれて遊ぶというのもあるし。
俗世間という感じでしょうか。
浮世の真ん中とは俗世間で浮かれた世の真ん中
色街のことなんでしょうかねえ?

島ぬヘイヘイ ヘイヘイ

この「島ぬ」がなんなのか?ここもかなりわからないです
滝原康盛さんの本によると田舎者の漁師をからかっているといいます
たしかにヘイヘイというのが馬鹿にしている様なそんな雰囲気あリますね

カーギぬ悪っさや 取ってぃ投げ投ぎ 

これはストレートに「見た目の悪いのは取っては投げて」
ということでしょう。カーギは美らカーギなら美人
ヤナカーギならその逆です。
また「転ばし帰えらし」というのもあります
ブサイクは転ばせて帰らせろってことでしょうか
このへんはさすがに歌うのははばかれますね


仲宗根創さんのこんなお囃子で歌っていました
カーギぬ美らさぬ 押し寄い けー寄い

これは「見た目の美しいのは押しかけ押しかけ」という感じでしょうか
こういういうお囃子ならいいですね。
ひょっとして転ばし帰らしではダメだよねってことでこの歌詞?


元歌の「前海チンボーラー」これは検索しても全然でこなかったです
どんなうたでしょうね。

踏(くだ)みとるガニ小 取らんぐとぅ帰ゆみ 
取てぃんぢアヒ小に 煎じてぃ飲まさな
ガニ小煎んで汁たー身ーたー

踏んだカニを採らないで帰るのか 
採って兄さんに煎じて飲まそう 
カニを煮た汁だよ身だよ

こういう歌詞もあるります。なんかこれだけ遊郭とは関係ない様な歌詞だし

ひょっとしてこれが伊江島も元歌だったりして

あとゆっくりの海のチンボーラがありますね。
「スーリドンドンさー浮世ぬ真ん中」と歌います。
メロディも歌詞も少し違う。これはなんだろうか??
エイサーバージョンなのか?
よなは徹さんが歌っている


よなは徹独唱_4[海ぬチンボーラー]



あとよなはさんも嘉手苅林昌さんも「チンボーラーがー」って歌ってるみたいですが

ここは「が」ではなくて「小」じゃないのかなあ
民謡で「が」っていうのなんか変だし。どうなんでしょうという疑問

海ぬさし草や  あん美らさ なびく

海の海藻という訳が一般的ですが「タルー」さんはセンダン草ではないかとのこと。

確かに沖縄で「さし草」というとセンダン草で「さし草ハチミツ」とかあるし
タネが服にくっつくので「さし草」っていうんだろうけど
ダーツみたいにして遊んでたさ〜
沖縄のものは正確にはタチアワユキセンダン草というそうだ。


辻やインドー豆  中島や豆腐豆  恋し渡地いふく豆

女性をマメに例える部分。
インドー豆はエンドウ豆でしょうね。豆腐豆は大豆のことですね
ここはトーマーミー(そら豆)と歌っているのもあります

そういえば沖縄で大豆はなんていうんだろうね。
調べたら なんと、、マーミーだった
単にマメ。豆イコール大豆なんですね。
そしてトーフマーミーという言い方もちゃんとあるみたい。

最後の「いふく豆」がわからないですねえ
赤豆(アカマーミー)と歌っているバージョンもあります。

赤豆は「ぜんざい」にはいってるやつですね。

というようにいろいろわからない「海ぬチンボーラー」でした


12/7「海ぬチンボーラー」web三線教室(工工四)

 

ヒヤミカチ節(元祖)工工四

こちらはある程度弾ける方向けのトレーニング動画です


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あまり弾けない方はこちら


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 今帰仁村出身の平良新助さん。
渡米してホテル経営などで成功していたんだねえ。
しかし太平洋戦争で日系人は捕虜収容所へ。財産も没収
そして戦後に沖縄に戻ったときに荒廃していた故郷を励まそうと
この曲の1番の歌詞を作ったんだねえ。
「ヒヤ!」っと声を出して立ち上がれ。
それが「ヒヤミカチウキリ」。
屋嘉節の山内盛彬(やまうち せいひん)が曲をつけ
2番以降の歌詞を加えて作ったんだ。
元はゆっくりした曲だったんだけど
カチャーシーにふさわしいテンポの速い曲となっていったんだ。
沖縄モノレール「てだこ浦西駅」の車内チャイムだよ

こちらは昔の練習動画です

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ヒヤミカチ節 作詞作曲 山内盛彬(せいひん)作詞 平良新助  

名に立ちゅる沖縄 宝島でむぬ 心うち合わち う立ちみしょり
(名に立つ沖縄は宝島だから 心をひとつに合わせお立ちください)

稲粟ぬ稔り 弥勒世ぬ印 心うち合わち 気張いみしょり
(稲粟の実りは豊年の世の印 心ひとつに合わせがんばってください)

楽や鳴いしゅらさ 花や咲ち美らさ 我した此ぬ沖縄 世界に知らさ
(音楽は鳴り愛らしい 花は咲き美しい 私たちのこの沖縄世界に知らせよう)

人ぬ取ゆる年ぬ んぱんぱぬなゆみ うびらじに取たさ六十ばんじゃ
(人の取る年のイヤイヤと拒否できるか? 思いがけずに取ったよ60真っ盛り)

我や虎でむぬ 羽着けてぃたぼり 波路パシフィック 渡てぃなびら
(私は虎だから羽をつけてください 波路パシフィック渡りましょう)

七転び転でぃ ヒヤミカチ起きり 我した此ぬ沖縄 世界に知らさ
(七転び転んで「エイ」と言って起きよ。私たちのこの沖縄 世界に知らせよう)

「ヒヤ」は掛け声。
「ヒヤサッサ」のヒヤですね。
日本語だと「えい!」とか「それ!」とか
「ミカチ」は「ミカスン」で「〜という音を立てる」なので
ドンみかせ「ドン、ならせ」太鼓とか
バンみかせ「バン!かませ(ばんとくらわす。やっつける)」
パチみかす「パチンと音を立てて叩く」
みたいにつかいます

ヒヤミカチは早弾きの見せ場でいろんなバージョンがあるので
どれを覚えていいんかわからない。
なのでなるべく元祖を探しました。
おそらくこのマルフクレコードのものが
最初のヒヤミカチかなと思います。
工工四はここから採譜してあります。

女の子が歌ってるのかと思ったら
歌は「山内まさのり」君という方でした。
三線は山内昌栄(しょうえい)さん。
動画探したらこの方のカチャーシーはめっちゃかっこいいです。
しかもデニーさんが踊っててびっくり。
また太鼓がもの凄くかっこいいんですよね。

この動画のyoutubeチャンネルは山内ドラゴンさんというかたがやっていて迫力のあるロックシンガーです。ひょっとしてこのヒヤミカチの山内まさのり君と同一人物か兄弟かなのだろうか。また動画の太鼓もこのドラゴンさんによく似ていますね。

作曲の山内 盛彬(やまうち せいひん)を調べると古典音楽研究者なのですが男子禁制の儀式の音楽を採譜ために女装して入ったとか、ムー大陸を研究してたとかかなりユニークな方みたいですね。ヒヤミカチ節は民謡には珍しくサビがあるし、作曲家としても天才的なものがあったのかも。気になる「山内」さんです