三線教室 ONLINE 東京 by 豊岡マッシー

宮古生。首里育。東京在住。イチャリバーズ 三線 二胡 歌 絵画アーティスト 三線とオンライン教室のブログ YOUTUBE配信毎日やってます

ウインター・オン・ファイヤー(ウクライナ自由への戦い)

ロシアによるウクライナ侵略のニュース。
毎日気分が落ち込みますね。
それでもニュースや情報を見ずにいられない日々。
町山智浩さんの紹介で以前から気になっていた作品を見ました
netfrixの「ウインター・オン・ファイヤー」
現在のウクライナに繋がる必見のドキュメントだと思いました
文字では分かりにくいウクライナの人々の熱い想いに触れる映画でした

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f:id:TOYOsanshin:20220309123114j:plainwww.netflix.com


2014年にあった「マイダン革命」のドキュメントです。
親ロシアのヤヌコービィチ大統領を退陣させるためキエフの独立広場に集まった人々。
独立広場がウクライナ語でマイダーン・ネザレージュノスチだそうだ

ウクライナの人々の自由と独立への熱気がすごいです。
そこに容赦なく襲いかかる武装警察。
ベルクト(イヌワシ)という特殊部隊
警棒で殴ってきますがそれが鉄らしい。
そしてついに発砲です。遠方から狙撃もします。
負傷者を助けに来た人にも発砲。
あまりに卑劣です。
韓国の光州事件を描いた「タクシー運転手」を彷彿とさせます

こういう弾圧と戦う市民は本当に強いです。
ヘルメットが禁止されます。
なんだそれ?っていう法律ですが
それならと鍋を被るんです。
バリケードの規模もすごいです。
そこにストリートピアノを置いて「革命」を演奏する女性とかでてきます。
このシーンがめっちゃかっこいいです。
ショパンのこの曲はロシアに支配される祖国ポーランドを思って書いたそうですから。

驚いたのがデモ隊の最前線にキリスト教の司祭とかがいるんです。
教会も避難所として開放していたり、
デモ隊を助けるために一斉に鐘を鳴らしたりします。

このときはヤヌコービッチを退陣に追い込むんですが、
現在の戦争状態のウクライナことを思うと、
平和への道のりがあまりにも厳しくて険しく、
絶望的な気持ちになってしまいます。

ネットフリックスはロシアでのサービスを停止。
このドキュメントもYOUTUBEで公開しているみたいです
(字幕はないそうなのですが)

あとオリバーストーンの作った「ウクライナ・オン・ファイヤー」っていうのもあってこっちはロシア側の言い分というか、半分まで見たけど、なんか陰謀論っぽいなあ、、というのが感想です。ウクライナはネオナチでCIAが後ろで系引いているっていうやつです。ウクライナの市民にミサイル撃ち込んだりするロシアの言い分なんて今となっては誰が信じるのか。


当時の記事です。バリケードのストリートピアノ。
こんなすごいとこで弾いていたんですね
他にもいろんな人がここで演奏したみたいです。
ベルクト達に聴かせるピアノだそうです

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www.afpbb.com

イマジン 工工四 三線


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想像してごらん。
争いのない世界を。
所有欲。国と国の戦争。宗教による対立。
そいうものを捨てて
人類愛をもって平和な世界を目指そう
そういう世界を想像してみようという歌
ジョンレノンのユートピアですね

このイマジンというくだりはオノヨーコが考えたものなんですね
彼女の「グレープフルーツジュース」という詩集があります
とても面白い本です。
「地球の回る音を聞きなさい」とか
「この本を燃やしなさい」とか書いてあるんです。
その言葉になんどもはっとさせられます。
ここでイマジンという言葉が出てくる
「想像しなさい。千の太陽がいっぺんに空にあるところを」

想像してごらん、、というより「想像せよ」という感じですが

PVもほんとすばらしいですね。
ジョンがピアノを弾きイマジンを歌う。
そこでオノヨーコが部屋のカーテンを少しずつ開いていくんです
暗い部屋が最後明るい真っ白な部屋になる
「目覚めなさい」とでもいうように


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三線だと一下げで弾けます

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Imagine there's no Heaven It's easy if you try
No Hell below us Above us only sky
Imagine all the people  Living for today...

想像して 天国は無いと やってみれば簡単
足下に地獄は無いし 僕たちの上には ただ空があるだけ
想像して 今日の為に生きている全ての人々を

Imagine there's no countries  It isn't hard to do
Nothing to kill or die for And no religion too
Imagine all the people Living life in peace

想像して 国なんて無いと そんなに難しくないこと
殺す理由も何かのために死ぬことも無く そして宗教も無い
想像して  平和に生きている 全ての人々

You may say I'm a dreamer But I'm not the only one
I hope someday you'll join us  And the world will be as one

僕のことを夢想家だと言うかもしれない でも僕一人じゃないはず
いつかあなたも加わって 世界はひとつになることを願う

Imagine no possessions I wonder if you can
No need for greed or hunger A brotherhood of man
Imagine all the people Sharing all the world

想像して 何も所有しないって あなたにはできるかな
欲張ったり飢えることも無い 人はみんな兄弟なんだって
想像して 世界を分かち合う全ての人々を

 

 この歌はいきなり「天国はない」という出だしです
そして「宗教もない」
「所有しない」
ジョンレノンが夢見たのは
国家や宗教を超えた
人類が兄弟のように世界を分かち合う
戦争のない世界。
ユートピアなのです

「宗教もない」については、
自身のインタビューで「完全に自由な信仰」だと語ったそうです
今風に訂正すれば無宗教というより
多様性を受け入れる世界ではないでしょうか


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平和の琉歌 工工四


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この曲は沖縄ツアーのためにつくられたんだそうな。
時代は1996年。

前年には沖縄で小学校六年生の子が米兵3人に
性暴力をうけるという痛ましい事件が起きた。
沖縄では基地反対の大きなうねり。
そして普天間の返還が決まったのだった。
そんな時代に桑田佳祐さんはどういう思いでこれを作ったのか?

マッシーの勝手な推測で深堀解説してみますね

この国が平和だと だれが決めたの
人の涙も 渇かぬうちに
アメリカの傘の下 夢も見ました
民を見捨てた 戦争の果てに

この国が平和だって誰が決めたんだい
基地の残る沖縄はどうだい?
戦争の涙が乾いていない人々も大勢いる
アメリカとの日米安保条約 核の傘の下
日本は経済発展の夢だけいただいた
戦争で沖縄を防波堤にして。
沖縄をアメリカに渡して
島人を見捨てた戦争のはてにね

蒼いお月様が 泣いております
忘れられない こともあります
愛を植えましょう この島へ 
傷の癒えない人々へ
語り継がれていくために

お月様も泣いているよ。
忘れられない過去があるよ
この島の傷の癒えない人々の想いが
語り継がれていけますように
愛を植えよう。この歌を沖縄に捧げよう

この国が平和だと 誰が決めたの
汚れ我が身の 罪ほろぼしに
人として生きるのを 
何故にこばむの 隣り合わせの 軍人さんよ

この日本が平和だって誰が決めたんだ
沖縄を基地を押し付けたに罪悪感を忘れるためにかい?
アメリカの軍人はイラクを戦場にしたり沖縄で犯罪を犯したり
人として生きることを捨てるのか?
島の中でいっしょに暮らしているのにさ

蒼いお月様が 泣いております
未だ終わらぬ 過去があります
愛を植えましょう この島へ
歌を忘れぬ人々へ
いつか花咲くその日まで

お月様がないているよ
沖縄にはまだ沖縄戦が続いている
それでも歌を忘れないこの島の人へ
平和の花が咲くその日まで
「平和の琉歌」をこの島に捧げるよ

次は知名定男さんのアンサーです


御月様前たり 泣ちや呉みそな
やがて笑ゆる 節んあいびさ
情け知らさな この島の
歌やこの島の 暮らしさみ
いつか咲かする愛の花


お月様 泣いてくれるな
やがて笑える 時も来るだろう
この島の愛を知らせたい
歌はこの島の暮らしそのもの
いつか平和の愛の花をさかせよう

平和の琉歌は沖縄の米軍に対するストレートな歌ですね
こういうテーマを歌った歌はなかなかないと思います
アメリカの傘」っていう具体的な言葉がすごいね
桑田さんの植えたこの歌は沖縄に根付いているよね

琉歌とは8886の沖縄の和歌のようなもので
民謡の歌詞は琉歌でできています
桑田さんは琉歌の存在を知らずに
琉球の歌」と「流れ歌」という意味でこのタイトルにしたみたいですね
とてもいいと思います

「蒼いお月様」にどういう思いが込められているかはわからない

月が青いとは月そのものでなく月の周りの光の部分が青いということだと思うけど
沖縄は青い海ということで青をいれたのだろうか?
なぜ青ではなく蒼なのか?
ちなみに蒼は緑色のような青のことです。

この部分だけよくわからないのですが
桑田さんの歌詞は深さくて具体的で沖縄系の歌の中でも特別だなと感じましたよ

古見ぬ主(くんぬしゅう)工工四


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亀の恩返し!こんな歌だったんですね。

宮古島の狩俣・島尻・大神・池間の
四つの集落の主が四島ぬ主(ゆすまぬしゅう)
四島ぬ主が西表島古見に船を作るために行った時
産卯に上がってきた亀が捕らえられたところ
奥方の情けによって亀は放された
それ以来この亀は
四島ぬ主(古見の主)が航海に出るときは
いつも付き添って船を守ったそうな。

実際に四島ぬ主は船作りのために西表に行っていて、
台風にあったけれどもカメに助けられて戻ってきた
と云う話があるのだそうです。

我んぬ亀 亀やよ  自分 上りゃが 上りゃが よ
(ハイ潮ぬ亀や  八重山ぬ主どぅ 四島ぬ主)

あらぱなぬ上ずやよ 初みてぃぬ 上ずさよ

古見ぬ前泊よ 愛す我が泊よ

腸病どぅ 上ずたよ 子産さでぃ 上ずたよ 

古見ぬ主が 海ぐなよ  まない主が 竿取ゃよ

すとぅむてぃんな早し起き  あきしやるんな早し起き

亀である私は 自分で浜に上がりました
(亀よ八重山の主様ですよ 四島の主様ですよ)

最初に上がったのは  初めて上がったのは

古見の前泊です 私の好きな浜です

お腹が痛くなり上がりました  子を生むために上がりました

 


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島唄 工工四


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サトウキビ畑(ザワワ)の精神を受け継いだ曲ですよね。
ひめゆり学徒隊の生き残りの方の話を聞いたことがこの歌のきっかけだそうです。

最初はブームが三線や沖縄音階を使ったことに驚きました
もろに沖縄戦のことを歌った歌だとは気がつかなかった。
沖縄民謡界には「島唄」というタイトルに抵抗がありましたが、
いまやすっかり沖縄の財産の一つといってもいい
平和を願うアンセムとなりました

この曲のヒットで三線が売れすぎて黒檀が足りなくなったので
宮沢さんは黒木を植える活動をしています。

沖縄の県花でもあるデイゴ は春に咲きます。
日本の桜のような存在なので
大学に受かると「デイゴさく」なんていう表現もあります

そしてデイゴがたくさん咲くと大きな台風が来ると言います
嵐と沖縄戦をかけていいますね。
米軍が沖縄島に上陸したのは4/1
島中に降り注いだ艦砲射撃は鉄の暴風と言われます

ウージの森。ウージはサトウキビのこと。
サトウキビの畑であなたと出会い
ウージの下はガマ(洞窟)のこと。
そこで自決(集団自殺)したという意味でしょう。

宮沢さんはこのbメロで沖縄音階がないのは
沖縄は本土の犠牲になったからというようなことを
話してたと思うのですが

この「千代に八千代に」と君が代の歌詞をいれこんだことが
ズバリそういう意味なのかなと思いました。
君が代や日の丸に象徴される
日本の軍国主義、軍国教育が沖縄を戦場にしてしまった

cメロの「このまま永遠に夕凪を」
これは沖和に平和が訪れてほしいということ

しかし沖縄は現在もたくさんの米軍基地を抱え
犯罪や事故が起こり日米地位協定の壁で捜査も思うようにできない
そんな植民地的な状態がずっと続いています
日本政府は米軍と一緒に沖縄に基地を押しつけ
基地建設を通じて建設会社に莫大な税金で流し込んでいます


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島唄ウチナーグチバージョンですが、
自分の方でもう少しウチナーグに寄せてみました。
やはり宮沢さんにはデイゴはディーグと歌って欲しい〜。
cメロの海よ宇宙よ〜も大事なところなので
少しウチナーグチに寄せました。

でぃーぐぬ花が咲ち 風を呼び 嵐がきた

でぃーぐが咲ち乱れ 風を呼び 嵐がきた
くり返すくぬ哀り 島渡る波ぬぐとぅ
ウージぬ森で うんじゅとぅ出会い
ウージぬ下で 千代にさよなら

島唄小 風に乗てぃ 鳥とぅ共に 海を渡れ
島唄小 風に乗てぃ 届きてぃたぼれ 我んくぬ涙小

でぃーぐの花も散てぃ さざ波がゆれるだけ
ささやかな幸しや うたかたぬ波ぬ花
ウージぬ森で 歌ったどぅし小
ウージぬ下で 八千代の別れ

島唄小 風に乗てぃ 鳥とぅ共に 海を渡れ
島唄小 風に乗てぃ 届きてぃたぼれ 我んくぬ愛を

海よ う神よ 天(てぃん)よ いぬちよ
くぬまま永遠に夕どぅりを

島唄や風に乗てぃ 鳥とぅ共に 海ゆ渡れ
島唄や風に乗てぃ 届きてぃたぼれ 我んくぬ涙小
島唄小 風に乗てぃ 鳥とぅ共に 海を渡れ
島唄小 風に乗てぃ 届きてぃたぼれ 我んくぬ愛を