「う」の口で唇は「い」
息はまっすぐより少し下
手のひらは顎に当てる
指と下唇で1cmほどの三角形の穴
そこをペンのキャップを吹いて音が鳴る仕組み
指笛ですが、沖縄の人がみんなできるわけではありません。はっきり言って難しいです。どのぐらい難しいかというと、自分は練習を続けてやっとできるようになったのですが、その後で尺八を吹かせてもらったら音が出た!。つまり尺八の音を出すくらい難しい。ってよく分からない例えですが。
唇、口のまわりの筋肉をキュっとの引き締めます。志村ケンさんのアイーンのイメージです。アゴはださないですけどね。舌は指を押さえているだけです。少し上にそらせるような感じ。舌を口の奥に押し込む感じ。舌の下に空間をつくってください。舌の上に指を乗せると鳴りません。
指と下唇の1cmほどのスキマをペンのキャップを吹いて音を出す感じです。息の強さをいろいろ変えてみて音が鳴るポイントをさぐってください。力任せにフーーーーっ!とやってもなかなかな音が出ません。口の中だけで咳をするくらいの強さでポンっと出すと鳴りやすいかも。
指の入れ具合、唇の閉め具合、いろいろ試してください。今日出来なくても、そのうち突然音がでたりします。何度もしつこく続けることによって、指や口周りが音の鳴るポイントに勝手に自動調節してくれます。一ヶ月くらいかかると思います。たまにすぐ出る人もいます。しつこくやるのがポイント。やってれば必ずできます。
一回音がでればしめたもの。ほんとに音がでるもんなんだーという感動があると思います。その音のでる感覚を忘れないようにして、口の中の共鳴を「するどく」響かせるように、そして「息」が無駄無く「音に変換される」ようにしていきます。息の音漏れがないように。
ここぞ、というときに指笛を吹くと力みすぎて音が出なくなったりします。なかなかコントロールが難しいです。最初は大きな音じゃないと音がでにくいと思いますが、結構、周りの人はうるさかったりします。人前でしつこく鳴らしすぎないように。達人ほど小さな音できれいな音が鳴らせます。
そして指笛のマナーですが、歌手が歌っている時は決して鳴らしてはいけません。それは「あなたの歌を聞きませんよ」ということになりますから。喋っている時もダメ。指笛は自分をアピールするためではなく歌い手にエールを送り、場を盛り上げるためのもの。三線の間奏のときにだけ指笛を鳴らして、歌が入りそうになったらすかさずやめます。知ってる曲なら歌の入る1小節前から鳴らしません。うるさすぎない音量でするどく輪郭のくっきりとした息漏れのない音。これぞ上級者です。
自分は安定して指笛が吹けるようになるのに数ヶ月ぐらいかかったと思います。今ではメロディーも吹くこともできます。1オクターブくらいの音域しかありませんが。レコーディングにも時々呼ばれることがありますよ。