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「口説き」とは「口説き文句」とか使いますけど
歌舞伎用語で「女性が胸の内を吐露するところ」だそうです。
そこから「口説き歌」が派生しました。
繰り返しのフレーズに物語などをのせて歌います。
それが薩摩経由で沖縄に伝わり「口説」(くどぅち)になった。
首里から薩摩までの行程が歌われます
航海安全と別れの辛さを歌った歌です。
通常の沖縄民謡は8886の詩形で歌われますが
「口説」は575調の大和風になっています。
旅ぬ出立ち観音堂 先手観音 伏し拝でぃ 黄金酌取てぃ 立ち別る
旅の出発は首里観音堂の千手観音を拝んで別れる
最初は首里の観音堂です。千手観音があります。
ここはお祈りする合掌犬チワワのコナン君がいてテレビにも出ましたね。
コナン君に会いに行ったけど吠えられました(笑)
袖に降る露押し払ひ 大道松原 歩みゆく 行けば八幡 崇元寺
袖に降る露を払い(泣いて)松の並木の「大道」を歩いて行けば安里八幡宮と崇元寺
大道は地名のみ。かつては松並木があったそうです。
安里八幡宮はあります。
崇元寺は石門だけ残っていて中にすごいガジュマルの木があります。
美栄地高橋 うち渡てぃ 袖を連ねて 諸人ぬ 行くむ 帰るむ中之橋
「美栄橋」を渡って人々が袖を連ねて行き来している「中の橋」
沖の側まで 親子兄弟 連れて別ゆる 旅衣 袖と袖とに露涙
船のとも綱疾く解くと 舟子勇みて 真帆引けば 風や真艫(まとぅも)に午未(んまふぃつじ)
又も廻り逢ふ 御縁とて 招く扇や 三重城 残波岬も後に見て
三重城は葛飾北斎の絵にでてきます。
ただし北斎は琉球へは行っていないので想像した琉球ですね。
こちらはドラマ「琉球の風」で読谷村につくられた三重城のセット。かっこいい
伊平屋 渡立つ波押し添へて 道の島々 見渡せば 七島渡中も 灘安く
トカラ列島
燃ゆる煙や 硫黄が島 佐多の岬に
硫黄島(いおうじま)は屋久島のあたりにありますね。ここから取れる硫黄が中国への重要な輸出品でした。火薬の原料ですね。
走い並で(エーイ) あれに見ゆるは 御開聞 富士に見まがふ桜島